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<コラム>はたらく心臓をみてみよう-クイズで学んで、超音波で見て聞く“自分のからだ”

滋賀医科大学 循環器内科 助教 髙林 健介


 みなさんは、自分の胸の中で“トクトク”と休まず動いている心臓について、どれくらい知っていますか?今回のシガリケ「理系人材育成体験プログラム」では、心臓について楽しく学びながら、自分の身体のふしぎを探る特別な時間を過ごしました。

 最初のステップは、知識を得ること:心臓クイズへの挑戦です。 

1.「心臓って何をしているところ?」--正解は “全身に血液を送るポンプの役割!”
2.「心臓の大きさは?」 --正解は“握りこぶしぐらい!”
3.「心臓ってどこにある?」--正解は “胸のやや左!”
4.「1分間に何回動いている?」--正解は “だいたい70回!”
5.「心臓の部屋はいくつ?」--正解は “4つ!”

 それぞれの答えが出てくると、子どもたちも大人たち「知ってた!」「意外!」と楽しそうに反応していました。クイズはただのゲームではなく、“からだの仕組みを考える入口”なのです。

 クイズで心臓のイメージがつかめたところで、次は超音波(エコー)のお話と実践です。エコーは、目で見えない身体の中を、音の力を使って映し出す小さな魔法のような機械。みんなが実際に自分の心臓を映すと、画面の中で規則正しく動く映像に「おおー!」「本当に動いてる!」と驚きの声があがりました。ふだん意識しない心臓が、確かに自分の中で働いている姿を見ることは、医学の世界でもとても大切な体験です。
 さらに、聴診器を使って心臓の音を聞く体験もしました。「ドッドッ」「トントン」と一人ひとり少しずつ違う音に、兄弟や親子で顔を見合わせ、楽しそうに聞き合う姿が印象的でした。
 普段は照れくさい年齢でも、体験を通して自然とお互いの身体を気づかう気持ちが生まれることも、この企画ならではの魅力です。


 体験を終えた子どもたちからは、「すごく分かりやすかった」「実際に見られて楽しかった」という感想のほか、「次は細胞を見てみたい!」とさらに興味を広げる声も聞こえました。参加者には、心エコーで撮った写真つきの修了証も渡し、自分自身の身体への理解を深めてもらう記念になりました。


 心臓は、生きていることそのものを支える大切な臓器です。今回の体験を通して、「自分の身体ってすごい」「他にも、もっともっと知りたい!」と思ってくれたなら、それが理系への第一歩です。科学は、身のまわりの“ふしぎ”に気づくことから始まります。これからも、みなさんの好奇心が広がるような体験を届けていきたいと思います。